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フキの葉味噌

2006-05-31 (Wed) 23:03[ 編集 ]



春に蕗を入手すると必ず作るのがこの「フキの葉味噌」。うっかり捨ててしまう部分を余すことなく使い切る料理が私は好きでして(笑)フキの茎を煮物にしたら、残った葉を利用してこの料理を作ります。画像のようにご飯にのせても美味しいし、そうめんにのせて汁なしそうめんのタレとして食べても絶品です!フキ独特の香りと苦味が好きな方にはたまらないと思いますよ♪
ちなみに、10年以上前に新聞に付いてきた小冊子に載っていたレシピです(^-^)

【材料】
フキの葉1束分(100g)
サラダ油(大匙1と1/2)
味噌ダレ:赤味噌150g・砂糖大匙5・みりん大匙2・酒大匙2・水大匙2

1) フキの葉は茹でて水に取り、葉先から割いて更に千切りにする。
2) フキの葉を水にさらしてアクを抜き、きつく水気を絞る。
3) 鍋に味噌ダレの材料を入れて中火にかけ、混ぜながら柔らかめに練る。
4) サラダ油でフキの葉をさっと炒め、全体に油が回ったら味噌ダレに加えて2~3分中火で練る。

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(野菜のソムリエが店長さんです)
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池田理代子さんを読み倒す。(26)『オルフェウスの窓』第3部(ロシア編)

2006-05-31 (Wed) 15:21[ 編集 ]
壮大な悲劇もいよいよ真骨頂です。舞台はロシア。ニコライ2世の治世から世界初の社会主義国家樹立への革命を背景に、悲恋と人間模様を描きます。ロシア革命の背景や思想がかなり緻密に描かれていますので読み応え充分。絵柄も重厚さを増し、美しいことこの上ありません。1978年(昭和53年)9月号~1981年2月号まで連載されました。

**第3部「ロシア編」あらすじ**

革命家として活動するアレクセイ(クラウス)を追ってロシアにやってきたユリウスは、市街戦の流れ弾を受けて負傷し、皇帝の側近ユスーポフ侯の邸宅に連れてこられて軟禁される。アレクセイに会うために脱出の機会を伺うユリウスだが、ようやく彼に出会えた時に事故で記憶を失ってしまう。ユリウスが皇帝の隠し財産を預かるアーレンスマイヤ家の当主であることを知ったユスーポフ侯は、何も話さずに彼女を手元に置いておくが、革命家として活動をしていたアレクセイがシベリアに流刑中に事故死したという知らせを受けてユリウスを故郷に帰そうとする。しかしその途中に偶然ユリウスとアレクセイは出会い、ユリウスの記憶が無いことをアレクセイは知る・・・。

かなり大雑把なあらすじになりましたが(^-^;) この第3部は革命の時代に祖国を愛するそれぞれの人達の思想や人生で緻密に構成され、その価値観の相違が登場人物ごとに事細かに設定されており、歴史的背景も人間模様も3次元的に物語を描くことに成功しています。
ユリウスが愛するアレクセイは、祖国を思う気持ちが人を愛する気持ちより優先される人。義姉アルラウネの指導の下、労働党メンシェヴィキで革命家としての活動を行っていましたが、方針の違いからアルラウネと決別してレーニン率いるボリシェヴィキに移ります。理想の社会を目指す活動をするには恋愛に費やす時間などない・・・彼はそう考えて、ミュンヘンではユリウスに嘘をついて置き去りにし、ロシアでは国境を越えて追いかけてきたユリウスを残酷な言葉で突き放します。
そんなアレクセイを諭すのが、ボリシェヴィキの同志スボフスキー。彼の懐の大きさや温かさがアレクセイに「愛がもたらすものの尊さ」を教えてくれます。愛がすべてであるユリウスにとっては不幸の連続でしたが、ようやくアレクセイと結ばれてつかの間の平穏の時が訪れました。しかしそれは「オルフェウスの窓」の悲劇へと繋がることになってしまいます。

ロシア編ではもう一人重要な人物が登場します。皇帝ニコライ2世に仕えるレオニード・ユスーポフ侯。アレクセイとは立場が全く逆ですが、同じように祖国を想い、軍人として祖国を守る為に闘います。彼のモデルは実在の人物で、当時皇后の信頼を得て宮廷の政治の場で強い権力を振るっていた怪僧ラスプーチンを殺害したユスーポフ侯その人(ただ、実在のユスーポフ侯は同性愛者の気があり女装趣味があったとの事なので、大分脚色されています)。このレオニードが実にカッコいい!「氷の刃」と異名を取り、冷徹に任務をこなす優れた軍人。クールで鋼鉄のようなレオニードがただ一度ユリウスに心を許した場面は感動的でした。(ちなみにユスーポフ侯にとても忠実な部下ロストフスキー大尉は、男性を愛する人と言う設定で描いたと後に理代子先生が語っています)

一方、この物語の主人公であるユリウスは、過酷な運命により徐々に精神を病んでいってしまいます。第一部の男装の麗人としてのかっこいいユリウスが好きだった人にはその姿は見ていて辛いものだとは思いますが、彼女の歩んできた道を考えるとそうなってしまうのが自然ですよね。読者は彼女の想いがアレクセイに届くのをひたすら祈りながら革命活動を見守ることになるわけですが、その渦中にも様々な人間の生き様を目撃させられます。
ズボフスキーを愛し、その思想までも愛して「同志」になるガリーナ。過激なスパイ活動を繰り返すミハイルを独占したいために彼の仲間を売ってしまい、共に破滅の道に行くしかなかったアントニーナ。幼馴染のアレクセイをシベリアから救出するために活動を行い、ウィーン滞在中に逮捕されてシベリアに送られてしまうアナスタシア。使用人との恋に落ち、彼がスパイだったと知って苦しむヴェーラ。そしてアレクセイに愛されない苦しみから、民衆にアレクセイの家族を襲わせてしまうシューラ(私的に、この物語で最も許せない人物です(^-^;))。革命を背景に、その愛の形も過酷さを伴っていますので、その一人一人に思いを馳せる度に涙を流させられてしまいます。

そしてこの「オルフェウスの窓」第3部が他の少女漫画に比類無き理由は、一つの国が社会主義へと変遷する過程を実に緻密にじっくりと描いており、単に革命時代に生きた人々の人生を描くだけでない、歴史の中身自体を描く為に書かれたという点にあります。理代子先生の代表作であり少女漫画の金字塔に立つ「ベルサイユのばら」は、低年齢層も対象であったためにヒーロー・ヒロイン物語の形を取られていました。勿論その方が万人に受けるとは思うのですが、敢えて難しくなりがちな作風を選んで描けたのは、これまでの理代子先生の功績による信頼に他なりません。
1917年に帝政ロシアが崩壊し、1922年にソビエト社会主義共和国連邦が成立します。スターリンの独裁政治を経てゴルバチョフ書記長指揮のもと行われたペレストロイカ(改革)が進められ、1991年にはソビエト連邦が解体されるわけですが、理代子先生がロシア革命を描こうと思った理由は当時(ブレジネフ書記長の時代)ソ連の体制への批判がすさまじく「ロシアの体制はもうだめだ、即革命は無意味だ」という論調が広がっていたので「それは違う。革命を起こしていた人達はこんな思いだったのですよ。その後の指導者が道を誤ったのであって、革命を行った人々の思いを無にしたくない」という思いからだったそうです(「オルフェウスの窓大事典」より)。
ロシアに限らず、今現在も様々な国で祖国を思う人たちが祖国を守ろうと活動しています。その人達の思いは達成されても、その後の歩みを間違えてしまうと再び理想の国家を求めて国自体が迷走してしまう。漫画本編を楽しみつつ、未来の政治の在り方をも考えさせられる深い作品です。

ロシア革命に関する文献



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オルフェウスの窓大事典
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