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池田理代子さんを読み倒す。(18)『オルフェウスの窓』第1部(レーゲンスブルク編)

2006-04-11 (Tue) 00:07[ 編集 ]
あまりに大作すぎてどう切り出そうか迷っているうちに3ヶ月以上経ってしまいました(^-^;) 忘れてませんよ、はい。大好きで語りたい理代子先生の作品がまだまだありますから(^-^)
今回紹介するのは第9回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した『オルフェウスの窓』。数ある理代子先生の作品の中でも私が一番好きな作品です。世間的には『ベルサイユのばら』の方が圧倒的に知名度が高いですが、「オルフェウスの窓が一番!」というファンの方も多いと思います。この作品はドイツ・オーストリア・ロシアを舞台にした圧倒的なスケールで描かれる美しくも悲しい物語。様々な形の恋愛・名門の一族を襲うミステリー・芸術としての音楽の追求・ロシアに於ける革命と闘争などがアラベスクのように複雑に絡み合い、漫画を超えて一つの文化的芸術作品として仕上がっています。7年をかけて連載されたこの作品は池田理代子先生が人間として内面的に成長する様も感じられ、単なる少女マンガではなく大人も楽しめる深みのあるこの作品、あまりに長いので第1部~4部に分けて紹介しますね(^-^;)

時代は20世紀の初め。物語の核を成すのは、ドイツのレーゲンスブルクにある男子ばかりの音楽学校の塔にある「オルフェウスの窓」。この窓を通して出会った男女は必ず恋におち、オルフェウスとエウリディケの伝説にならって悲恋に終わるという言い伝えがありました。数々の喜びや悲しみの物語は、この窓で二人の転入生が出会うところから始まります。

第1部:レーゲンスブルク編・音楽学校に於ける青春物語、名門アーレンスマイヤ家を巡るミステリー。
第2部:ウィーン編・芸術家としてのイザークの成長と苦悩
第3部:ロシア編・ロシア革命の闘士として生きるアレクセイと、彼を追ってきたユリウス。
第4部:完結編・悲劇の終末
コラージュ:第2部に登場したヴォルフィのその後
外伝:第2部で誘拐されたキースのその後

第1部は週刊マーガレットに1975年第4・5号から1976年第32号まで連載されました。「ベルサイユのばら」後半からの一連の華麗なる描画・個性的で魅力ある美しいキャラクター達・謎が謎を呼び全く予想のつかないミステリー・様々な形の愛の溢れる温かな繊細さ。どれをとっても池田理代子先生の持つ力を最大限に発しており、何度読んでも心を打たれる歴史に残る大傑作となっています。

**第1部「レーゲンスブルク編」あらすじ**
20世紀初め、レーゲンスブルク。男子のみが通う音楽学校にイザークとユリウスという二人の転入生がやってきた。苦学生のイザークは天才的なピアニストとしての才能を持つが故に良家の学生たちから嫉妬される。ユリウスは名門アーレンスマイヤ家当主の愛人であった母親の復讐心により、財産を相続するために男として世間を欺いて育てられてきた。イザークが伝説の「オルフェウスの窓」に立って出会ったのが男として転入してきたユリウスだったが、ユリウスはその後同じ窓で、天才的なヴァイオリンの腕を持つ上級生・クラウスとも出会う。クラウスは実は亡命中のロシア人で、祖国での革命活動に身を捧げるためにユリウスと心を交わしながらも、後に彼女を振り切ってロシアに帰ってしまう。
そしてユリウスの周辺では次々と殺人や殺人未遂が起き、「呪われたアーレンスマイヤ家」の秘密を探るべくユリウスは動き出すが、幾重にも折り重なる人々の復讐心や欲望をめぐる殺人劇はやがてユリウスを更なる奈落へと突き落とす。愛する人たちを次々と失ったユリウスは愛するクラウスを追ってロシアへ、イザークはピアニストとして勉強するためにウィーンへと発つ。

上記以外にも沢山の切ないエピソードが重なって深く複雑なストーリーが展開されていきます。この作品で特筆すべき事は、今まで理代子先生が描いてきた「少女達の世界・少女同士の愛」とは対照的に、男子校を舞台に「少年達の世界・少年愛」の要素を前面に押し出した初めての作品であることです。それまでは魅力的な女性達を描くことを得意とした理代子先生でしたが、沢山の男性のキャラクター達がこれだけ個性的・魅力的に描かれた作品は他に類を見ないですね。不良ぽいかっこ良さで激しい愛国心を持つクラウス、天才で優しく真面目なイザーク。大人で包容力のあるダーヴィト、お金持ちでわがままなモーリッツ、15年も前に姿を消した恋人を思ってレーゲンスブルクに留まるヴィルクリヒ、アーレンスマイヤ家の財産を狙うアネロッテに身を捧げて尽くすヤーコプ。みんなとても素敵でドキドキします(ヤーコプにはドキドキはないですけど(笑)女性の愛し方の一途さには激しく感動します)。恋人にするならあの人、結婚するならこの人なんて友達と話して楽しんだ覚えがあります(^-^)
男性陣の魅力もさることながら、女性陣も素晴らしい魅力の持ち主ばかり。一見強気な美少年風なのに心は脆い男装の麗人ユリウス、オルフェウスの窓で出会った男性を想いながらもユリウスの母として強く生きようとするレナーテ。一つの愛を貫いて独身を通す長女マリア・バルバラ、美や財産に執着するアネロッテ。女と知らずにユリウスを慕う召使の少女ゲルトルート、イザークに無償の愛で尽くす妹フリデリーケ、貧しく荒んだ生活の中でイザークを思いを寄せるロベルタ、同じくイザークに恋する貴族の少女カタリーナ・・・こんなに沢山いる主要キャラクターのなかで私がとくに好きなのはフリデリーケ。実はイザークとは血のつながりがないのですが、イザークを愛する気持ちを心の中に押し込めながら彼が音楽家として成功する日を夢見て身を粉にして働くいじらしさに涙涙。彼女がイザークへの愛を語るシーンはどんなに小さなシーンでも号泣してしまいます。「オルフェウスの窓」を最初に読んだのは中学生の頃だったのですが、大人になって読むとその愛の深さがより理解できるようになっていました。人には様々な愛の形や様々な生き方があるということも知ったし、どのキャラクターも愛おしく思えます。
そしてこれだけ複雑な沢山のテーマを混乱することなく描ききる理代子先生の技量に感服!伏線に次ぐ伏線、一コマの無駄の無い完全なる芸術作品です。詩的表現満載の言葉達、数々の名シーン。特にユリウスとクラウスが初めて愛を確かめ合う、枯葉舞う夕日の中での逢瀬はその後の数々の悲劇から思い返しても涙なくしては読めません。これを読まずして少女漫画は語れないほどの大傑作です。特に「ベルサイユのばら」を読んでこれを読んでないという方には是非読んで頂きたいです(^o^)
ちなみに、第2部はイザークが主人公。短いながらも深く考えさせられる章です。



今入手しやすいのは↓の「ガールズリミックス版(全8巻)」です(^-^)
オルフェウスの窓(vol.1(伝説の始まり編))  オルフェウスの窓(vol.5(激動の嵐の中で…編)  オルフェウスの窓(vol.8(さようならユリウス)
携帯用:オルフェウスの窓
文庫版:オルフェウスの窓(全9巻)
外伝もあります(^-^):オルフェウスの窓外伝
携帯版:オルフェウスの窓外伝
ダウンロードでも読めます:
オルフェウスの窓 (1)(全18巻)
ファン必携♪オルフェウスの窓大事典
携帯用:オルフェウスの窓大事典

※悲劇の恋人達の象徴となる劇中劇:ニーベルンゲンの歌(前・後編)
携帯版: ニーベルンゲンの歌
「イザークと同じベートーヴェンを弾く」という名ピアニスト・バックハウス。
イッセルシュタット指揮の名盤でどうぞ(^-^):
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番・第5番「皇帝」
携帯版:ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番・第5番「皇帝」

※宝物です(^-^) 複製原画集。

イメージアルバム。

参加:りりぃ小原乃梨子(ナレーション)・吉田理保子(ユリウスの声)

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コメント

こんにちは♪

思いっきり自分だけの世界に浸ったような感想になっちゃいましたが、わたしもアップしてます。まだ半分ですが。
ロシア遍、壮大すぎてまとまりませんが頑張ります♪
しかし、いつみてもれいさんのコレクションはすばらしいですねー。
複製原画によだれが出ました(笑)

どもども(^o^)

shortさん、こんにちは♪
ほんと、壮大すぎてレビューが難しいですよね(^-^;)
複製原画集はあと「エカテリーナ」を持っているのですが、
「ベルばら」も発売されていたらしいです。
たまにオークションに出品されても恐ろしい金額になっていて・・・(^-^;)

TBありがとうございました。
読みに行かせていただきますね♪

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「オルフェウスの窓」第1部のあらすじ

あらすじの第3の柱と言いながら、一番の柱がこれ!!「アーレンスマイヤ家に関わる秘密」ですね。なんせこのためにユリウスは女と生まれながら男として育てられたのだから。男として

オルフェウスの窓/池田理代子

オルフェウスの窓大事典―連載開始30周年記念池田 理代子 集英社 2005-06by G-Tools同じ窓で開きます。ブラウザの「戻る」か右カテゴリ「池田理代子」などから戻ってくださいませm(__)m

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