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池田理代子さんを読み倒す。(22)『クローディーヌ・・・!』

2006-05-19 (Fri) 16:04[ 編集 ]
理代子先生の短篇での傑作は?と聞かれたら真っ先に答えるのがこの作品。以前記事にした「ゆれる早春」も大好きですが、「ゆれる早春」が淡い爽やかな物語なのに対して、こちらの「クローディーヌ」は実にディープ。絵柄も熟しきってとても重厚な美しさ。物語は「男性の心を持った女性の記録」で、理代子先生の漫画に度々登場する男装の麗人の中でもとりわけ異彩を放っています。週刊マーガレットに1978年(昭和53年)、前後編で掲載されました。

**あらすじ**

母親に連れられて精神科医のもとにやってきたクローディーヌは快活で美しい少女だったが、「自分は本当は男の子なんだ」と言い、男の服を着て男友達とばかり交流していた。ある日、家に女中としてやってきた少女モーラにクローディーヌは恋をする。親に「結婚したい」と訴えたクローディーヌだったが、モーラは里に帰らされてしまう。
初恋に敗れたクローディーヌは年上の女性セシリアに恋をする。しかし彼女はクローディーヌの父親の愛人であり、彼女の弟もまた父の愛人であった。セシリアとクローディーヌの父は、嫉妬に狂ったセシリアの弟によって焼殺されてしまう。
クローディーヌが一生を捧げた最後の恋人は、大学で出会った美しいシレーヌだった。友人や家族を欺いて同棲し、クローディーヌは全存在をあげてシレーヌを愛する。彼女のためにあらゆる芸術や教育を施し、この世の全ての美と叡智をシレーヌに語った。
しかし、クローディーヌを訪ねてきたクローディーヌの兄とシレーヌが次第に惹かれ合って行き、シレーヌは愛の巣を出て行ったきり帰ってこなくなってしまう。クローディーヌが最後に下した決断は・・・

「ベルサイユのばら」のオスカルや、「オルフェウスの窓」のユリウスという理代子先生の男装麗人のキャラクターとこのクローディーヌの決定的な違いは、「心は男性であること」。つまり、性同一性障害(トランスセクシュアル・FtM)であり、理代子先生の作品の中では無二の存在です。
理代子先生が同性愛的要素を扱った作品は「ふたりぼっち」「ゆれる早春」「おにいさまへ・・・」がありますが、どれも少女時代の「本当の恋を知る前の淡い思い」という位置づけでした。しかしクローディーヌは男性の心を持って、本格的に女性を愛します。精神科医に「本当の男性でもかくも深く一人の女性を愛することは出来ないだろう」と言わしめるほどに。
しかしそのクローディーヌを裏切るシレーヌって・・・。彼女よりも、子供の頃から一途にクローディーヌを愛し続けたローズマリーの方が、好感の持てるキャラクターとなっていますね。我がままで一方的だけれど、クローディーヌを誰よりも理解し、他の誰とも違う愛し方をローズマリーは貫きます。顔にひどい火傷を負っても「何も後悔していない。私はあなた以外の男性になんて目を向けられなかったのだから」と言う彼女はとても潔く美しいなと思いました。

ちなみに、作品中でモーラがクローディーヌに出した「ココアとコーヒーと紅茶とミルクをいっしょくたに混ぜた飲み物」は、理代子先生のオリジナルで「ココフティー」と言うものなのだそうです。ココアやコーヒーが少しずつ残って勿体無いので混ぜて飲んだら美味しかった、との事。もし良かったら試してみてください(^-^)



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