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『錆びた少女』観ました。

2006-06-18 (Sun) 16:11[ 編集 ]
ついに公開された映画『デスノート –DEATH NOTE- 』の監督補、松枝佳紀さんの主宰する劇団アロッタファジャイナの第6回公演『錆びた少女』を観てきました。こうやって劇団のお芝居を生で観るという経験が殆どない私とYUKI坊にとっては何もかもが初めての経験なので結構緊張していたのですが、新たな世界発見!と言った感じでいろいろ楽しむことが出来ました。
んでなーんと!『デスノート』の金子修介監督が観劇にいらっしゃってて、ご挨拶することができました!その話はまた最後に書きますが、まずはお芝居の感想を。観たのは17日夜の部です。

『錆びた少女』http://www.alotf.com/stage.html

場所はザムザ阿佐谷。阿佐ヶ谷駅北口を出て左手に向かうと、細い通りに小さなお店が並んでいてそれはそれはレトロでノスタルジックで、既に異空間に来たような錯覚に陥りました。そして道を反れると、緑に囲まれたラピュタビル登場。この時点でもドキドキだったのですが、さらに地下劇場・ザムザ阿佐谷に足を踏み入れると、収容人数130人ほどの狭い空間、そして昭和のうらぶれた雰囲気を模した内装。正に「芝居小屋」といった風情でした。

そしてここからがアロッタファジャイナの世界。
舞台セットは全て白。紙で作った大きなラジオ。車椅子。目玉。何もかもが白。役者さんたちの衣装も全部白。そしてたたみかけるような役者さんたちのセリフ・・・頭に描いていたイメージ通りの「演劇」の世界でした。観劇初心者の私としては、目の前で起きていることをしっかりと把握しなければその世界に入り込めない気がして真剣に舞台と向き合うことになります。

思ったのは、非常に難解だったということ。そしてそれに見事にはまってしまったということ。提示された数々のセリフやエピソードが上演時間の中の様々な場面に散らばっていて、それを大事に大事に集めてパズルのように、しかも俯瞰的に組み立てる。その作業を観る側が常に脳内で行っていなければならないのですね。それを怠るとたちまち頭は混乱し、『錆びた少女』の世界から取り残されてしまいそうです。今でも「ストーリーを時系列で述べよ」と言われたら困るし、理解できていない部分もあるのでその都度考え込んでしまいます。こう言った感じのお芝居だったので、きっと賛否両論で好きな人は好き・嫌いな人は嫌いと真っ二つに分かれるでしょうね(^-^;)
でも私がなぜ最後のシーンで涙したか、そして「観てよかった!」と心から言えるか。それは少なからずこの難解さに答えがあるのですよ。自分の中で自問自答しながら、YUKIと話し合いながら。エピソードやモチーフの意味するものを探りながら、二人ともアドレナリンが出まくりです(笑)

重要なモチーフ、音楽。バッヘルベルのカノン。一つ一つ送り出されるその曲の主題のように、希望・悲哀・憂い・狂気など様々な感情が波のようにさざめき合います。
主人公の少女の名前はリンネ。転生を容易に想像させる名前。戦争のさなかでも彼女は目を輝かせ、希望を持つと微笑んでいた。だから彼女がいかに機械化しようと、母が父を殺すという残酷な場面を目にしようと、カノンの構成のようにまた新しい希望を生み出すのだと感じさせられる。人間の生み出した素晴らしい「音楽」・・・それはやはり「希望」の象徴なのだと解釈しました。
そしてその音楽を奏でる「ラジオ」。御伽噺に出てくる継母のように「ラジオを壊した」と言ってリンネを折檻する実の母親・メイ。少女期から心に闇を持つ母親の狂気は、愛する娘(リンネの妹)をミンチにした絞り汁という形で自分の胎内に還ることになります。

実はこのメイが裏の主人公とも思えるほど、この母親を演じた大島朋恵さんが際立っていました。自閉症の少女期から廃人同様になってしまうまで、そして本来の母性を取り戻すまでを見事に演じ分け(衣装もメイクも全く変わらないのに!)、ある種のエキセントリックさを感じさせる印象的な女優さんでした。
精神が崩壊した母親が会話をできるまでに回復し、海辺でリンネと語り合う場面。「お母さん、私のこと、愛してた?」「愛してたわよ」・・・だったでしょうか(汗)こんな短いセリフなのに覚えてなくてすみませんが、ここ、私泣いてしまいましてグスグスしてたのです(^-^;)この台詞を聞くまでもなく、メイの静なる狂気が徐々に溢れるさまに、そしてリンネのどこか悲しそうな笑顔に。確かな愛をずっと感じていましたから、海辺のシーンは心の中では号泣(現実にはお化粧が崩れるのを心配して我慢しました(笑))。二人の視線の先に、戦争中も変わらず美しい浜辺が私には見えました。

しかしその頃、父親はサメに喰われてまして・・・結構笑える部分も多かったです(^-^)人類の敵(何者かは不明)に降伏するアメリカ大統領はオス○ル様だったり、夜神月の名前が出てきたり(またそれを口にする俳優さんがちょっと藤原竜也くんに似てたりして(笑))。FIFAの負けネタも入っていたりするのですが、その殆どが単純でないちょっとインテリぽい笑いの印象がありました。きっとこのお芝居は、噛めば噛むほど味が出るタイプ。残念ながら本日が千秋楽なのですが、時間とお金が許せば何回も気の済むまで観てみたいと思わされました。

そして帰り。劇団の主催者であり、脚本・演出を手掛けている松枝佳紀さんにパンフレットにサインをしていただき(その為にマッキー持参しました(笑))外に出るとなんと、金子修介監督が一人で佇んでいるではありませんか!この日はデスノートの初日だったので、舞台挨拶が終わってから観劇にいらっしゃったそうで。運よくお会いできたときの為に持参していた映画の前売り特典のデスノートにサインをしていただきました♪気さくで優しい方だったのでお話が出来て超嬉しかったです(^-^)

その後は小さな通りの小さなお店でディナーを食べながらYUKI坊と討論。YUKIも「こんな風に人に物を考えさせる脚本を書ける松枝さんは凄い。今の社会に必要な人だ!」と力説。エネルギッシュな役者さんたちのパワーにも触れて体も頭も刺激を受けたらしく、自分のお仕事も頑張ろうと意気込んでいました。私は私で「こうね、首根っこを捉まれて『読め!』と言われるような文章が好きなのだけど、松枝さんの脚本にはそれを凄く感じる」と。前述のように、好きな人は好き・嫌いな人は嫌い。そう意見が分かれるであろう作品だとは思いますが、私は好きです。またアロッタファジャイナの公演には是非足を運ばせていただきたいと思いました(^-^)
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コメント

またまたこんなとこに登場です(^^)
うーーんすごくおもしろいねぇ
れいちゃんの文章力も相変わらず冴えてるね
観たくなったよーーー

先週末、私も高校演劇にいってきたとこ。
なんと、松尾スズキのシナリオを演じた学校もあって
これまた不思議ワールドだった。
http://www.performingarts.jp/J/play/0505/1.html
高校生ということで新鮮でしたがやはり芝居って
難解なものが多いよね。
でも解釈がいろいろあるということが
舞台の面白さと思うんだけどね。

ども~♪

んにゃ、すごく良く考えて書いて
これでも全然伝えられない気がしてるにょ(^-^;)

のり姉も演劇見てたのですね。
高校生の頃って背伸びして難解なものをやりたがる時期かも?
でもそうやって創造力が豊かになって
新しい才能が生み出されるといいですよね♪

松尾スズキかぁぁ。確か松枝さんが大好きだったような・・・

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