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劇団アロッタファジャイナ第7回公演『偽伝、樋口一葉』

2006-12-11 (Mon) 01:33[ 編集 ]
昨晩の公演を観に行って参りました@新宿シアターモリエール。
私が演劇を観るのはこれで2回目で、
前回は同じアロッタファジャイナの第6回公演『錆びた少女』。
前回もそうだったのですが、私自身に演劇の知識がないもので
どうやってお芝居を観たらいいかも分からず手探り状態。
しかし今回は前回より進歩して、舞台の楽しみ方というものの
糸口が私なりに掴めてきた気がしました。

題材は、樋口一葉。
5千円札に載っていて、生活苦の中で
「たけくらべ」などの名作を残して24歳で亡くなった女流作家。

正直、これくらいの前知識しかないまま観に行ったのですが
樋口一葉の伝記ではなく、一葉を題材にした男女の愛、
そして人間の愛憎の物語といったコンセプトで
意外とすんなり物語の世界に入りこめました。

その大きな要因は、美術と衣装。
『錆びた少女』の時と同じように、真っ白で無機質な舞台美術。
階段と、障子と椅子と、たったそれだけの大道具・小道具が全て白。
そして役者さんたちの衣装も全て白。
最初は「これがアロッタファジャイナのスタイルなのかな」と
思っていただけだったのですが、観ているうちに
目には見えてないはずの景色や風景、聴こえるはずのない音が
真っ白い舞台の上に浮き上がってきて驚きました。

こんな形の感動は初めてです。
前回の公演でも感じていた、立体的な脚本と演出・・・
つまり、時間軸が目まぐるしく移る物語の構成を
常に俯瞰的にいろいろな角度から捉えて
舞台の上で一つの物語空間を作り上げる、
そんな彫刻を創り上げるような繊細な芸術性が、
「デスノート」で邦画のエンターテイメントの頂点に上り詰めた
金子修介氏監修のもとで、より観衆に馴染みやすく、
より理解しやすい舞台芸術に昇華されていた、そんな風にも思いました。

その迸るような芸術性を体現していたのが、主演の満島ひかりさん。
芸術作品を愛でる様に観るだけでなく、観る側の五感を刺激するのか
彼女の周囲には間違いなく今居る風景が見える・・・
特に、師であり愛する人であった半井桃水との別れのシーンは
降り積もる雪が確かに見え、今現在劇場の外に
雪が冷たく振り続けているような錯角さえ起こりました。

舞台の一葉は着物は着ていません。白いドレスに素足、
そして舞台セットも明治時代を思わせるものは何一つありません。
言葉もエピソードも非常に現代的で、
わざと古典的要素を排除しているようにも思えます。

しかしオール白のセットに浮かび上がる登場人物の、
その人生を生きていた息遣い、重ねてきた感情のなんとリアルな事でしょうか。
繊細な演出と役者さん達の演技で鮮やかに一葉の生きた時代を創り上げ、
美しい舞台にその結晶を残して静かに消えてゆく・・・
生きる為に、そして持って生まれた宿命の為に
小説を書き上げて儚く散った一葉の姿、
そんな一葉を冷ややかに見つめる世間の目、
一葉を愛した男性達の心が、白い舞台に浮かんでは消えてゆく中で
本当に一葉が愛した人との最後の一瞬が
この上なく清らかで、美しいものに思えたのですが、
その一瞬を美しく見せるためにも、白い舞台、
そして白い衣装が不可欠だったのだなと感じました。

難しそうだなと思ったのは、この演出で舞台を作り上げるには
相当の役者さんの力、そして演出する方との信頼関係が必要で
それを公演までにどう練り上げて最高のものにするかという過程が
とても厳しく、時には戦いのようなものであったんじゃないかなと想像します。
そういう過程を経て見せてくれる2時間の舞台ですから、
いかに作り手全員が本気を出してその瞬間に力を出し切っているか、
それを感じられるからこそ観客にとっても大切な時間になるわけで。
特に舞台は生ですから、一人一人の微妙なブレが
大きな波のようになって違った色の作品になってしまうことも
在りえると思うんですよね。

そういう面での成功を感じるのも
生の舞台の楽しみなのかなと思う面もあったり、
明らかにアドリブと思われる部分もあるので
(今回は客席に青山草太君がいたので、渡来さんが
「ウルトラマンマックスに助けてもらえ!」と叫んでいた)
毎回の公演を見ると一つの作品として以上に
生き物としての舞台を楽しめるんじゃないかなと思ったり。

そう考えると、生の舞台をもっともっと観てみたくなります。
というより、同じ舞台を全公演見てみたい(笑)
昔、会社の同僚で舞台が大好きな方がいて
同じ公演を何度も観にいくと言っていたのですが、
その楽しさの片鱗をようやく私はつかめたような気がします。
勿論「気がしている」だけで、本当の面白さは
1/100も分かっていないと思うのだけれど、
今回のアロッタファジャイナの『偽伝、樋口一葉』の公演は
これからこの劇団の公演を、何度も見てみたいと思わされる程の
芸術的価値が感じられました。
才能ある人たちの「本気」に立ち会えて、
自分としてもいろいろ考えさせられる部分が大きかったです。

なんだか抽象的な感想で分かりにくいと思いますので(笑)
以下、気になった役者さん別に分かりやすく感想を。

○満島ひかりちゃん
天才を目の当たりにしました!
この舞台の成功は彼女の演技なくして無かったはず。
舞台に立つのは既に彼女自身ではなく、
女として、小説家として、一家を支える柱として
懸命に命を燃やし尽くし、桃水を愛したその人。
彼女の演技は「ウルトラマンマックス」のアンドロイド・エリー、
「デスノート」の夜神粧裕、そして「紅の紋章」の辻綾子で
見せてもらっているのですが、
同じ愛らしい顔で全然別人の姿を見せてくれるのですよ。
才能のある人だなとは思っていたのですが、ここまでとは。
何より、人を引きつける力、存在感というものが
彼女からは溢れていますよね。
本当に雪を降らせる力もあるんじゃないかと思うほどです。
実際の彼女は顔がとても小さくて女の子らしく愛らしい人。
ちょっと機会があったので話掛けさせてもらったのですが、
ものすごく可愛くて母性本能をくすぐられました(笑)
末永く活躍してほしい魅力的な女優さんです。

○渡来敏之さん
「ホーリーランド」や「ウルトラマンマックス」で
非常に個性的な役を演じていた方。
その迫力は実に舞台向きで、繰り出すアドリブも
きっと毎日見たら楽しいだろうなと。
中でもホテルのシーンは必見ですね(笑)
演じる事に真摯な姿勢が垣間見られるブログをみて
ずっと応援してきたので、
今回お会い出来てとても嬉しかったです。
とても気さくで女優ファンの皆様にも大受けでした。

○広澤葵ちゃん
前公演『錆びた少女』で主演、そして今回は
ひかりちゃんと一緒に一葉を演じていました。
彼女は男性ならきっとみんな好きになる、といった感じの
しっとりした愛らしさのある素敵な女優さんなのですけど、
その独特の魅力が演技の邪魔になるのではないかと
ちょっと心配でもあります(^-^;)
俊藤光利さんとのキスシーンは身震いするほど美しかったです。

○ナカヤマミチコさん
『錆びた少女』でも光っていた女優さん。
年齢以上に生きてきた歴史を感じる、厚みのある演技をする方です。
映画「デスノート」に新興宗教の教祖で出演しています。

○森陽太くん
『錆びた少女』にも出演されていましたが、
美少年で声もしっかりしていて存在感があります。
きっと人気が出ますので覚えておいて下さい(笑)

他、女性が美女揃いでした。
中でもお力を演じた野上智加さん、
そして岡村麻純さんが美しかったです。
みなさん裸足で演じられてましたが、
舞台が終わったら冷えないように体を労わって下さいね。
同じ女性として心配でした(^-^;)

(番外)

○青山草太くん
「ウルトラマンマックス」では主演をし、
「デスノート」で松田刑事を好演していた方。
入り口で観客を金子修介さんと松枝佳紀さんが迎えていたので
席についてもそちらをガン見していたら
草太君が入って来たのでびっくりしました(笑)
色白で肌がとてもきれいでした。
・・・お帰りの時は失礼しました(謎)



新宿シアターモリエールの入り口です。
花は藤原竜也くんからだったり
「紅の紋章」スタッフからだったり。
気合いの入った俳優さんのファンからも。
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コメント

相当に楽しまれたご様子がありあり!!
感動ものだったようですね。それにしてもこれだけ♪音楽に造詣が深い、れいさんが舞台にあまりご興味がなかったというのは意外でした。
でも、これできっと舞台にも目がいかれるようになられるので楽しみが増えられるでしょう。
ちなみに、劇団四季のキャッツ、必見ですよ・・・。
私はアメリカとドイツで(英語とドイツ語)でに観た経験がありますが、どの語学で観ても、
感動ものです。
舞台そのものの種類は違いますが、一度、観ておいて損はないと思います。役者さんたちがブロードウエイ並みのオーデイションで選ばれる凄み、真剣さ、他にはないから・・・。ロングランの本当の意味がわかると思います。
どうぞ色々なものを観て楽しまれますように。
聴、観、色々楽しい世界ですよね。
(その裏にある、競争の凄さを知っているので複雑な
思いもありますが、だからこそ、観てほしいのかも)

舞台は今まで興味を抱いたことがなかったのですよ。
でも縁あって前回の公演を見させていただいて。
沢山見ていないので私の見方が的外れじゃないかと思ったりもするのですが、感じたままを書けばいいかと(笑)

キャッツは友達が大好きでいつも観に行ってると言ってました。
きっと見れば面白いとは思うのですが、
きっかけがないとなかなか出かけられないですね(^-^;)

ちなみに、しばらく出かける予定がありません。
お金もないのでまあいいかなと(笑)

おはっ

すんごい遅いかきこみでごめんなさーーい。
こちらでの書き込みはおひさしぶりぶりです。
いつも携帯で読んでるよーーー

>目には見えてないはずの景色や風景、聴こえるはずのない音が
>真っ白い舞台の上に浮き上がってきて驚きました。

これってすごくわかるよ。
なんと私もこの前見た高校演劇でこれを体験。
見えないはずの夜空に花火が舞って星空が見えた。
観客と舞台の人が一体になる瞬間なんだよなぁ・・と思った。
この芝居は、きっとれいちゃんのま感性にばっちり合っているんじゃないか・・そう思います。
様々な劇団があって、プアなものから、
リッチな劇団まであるけれど
私は芝居は値段じゃないとおもっています。

いずれにしてもこの『偽伝、樋口一葉』のパンフレットを
他の芝居をみにいったときに、50枚近くもらった中の一枚でした。
他の劇団のパンフレットに比べて
群抜いてかっこ良くて、かなーーり気持ちを惹かれました。
その時は、れいちゃんオススメの芝居とは知らず。

真っ白い衣装・・という演出あたり、
金子監督の力量を感じますね。
すごい演出です。れいちやんの文章、熱がはいっていて
気持ちが伝わってきますね・・・
また感想楽しみにしていまーーーす。

ちなみに、四季には、私の高校の一個年上の先輩が
中堅どころの役者として在籍しています。
野中満寿夫さんというのですが、けっこうおっきな役をやっているみたいだよ。
田舎の高校の演劇部の部長だった彼は
当時から、本気で役者を目指しているらしくて
志が高そうだったです。
すごくかっこよかった。
共通の友人がいたので一緒にボランティアやったりしたかな。
もうあれから、25年以上・・ひぇぇぇ

夢はたくさんの努力とそれなりの才能で
必ずかなうのだと
彼を見ていて思います。
運とか、あるって思うけど・・夢は捨てないで頑張りたいね。

こんにちは~(^o^)
読んでいただけていて嬉しいです~。
のり姉もいっぱい演劇見にいってますね。
もし機会があったら一緒にアロッタの公演見に行きましょう♪
演出は松枝さんという方で、私の石垣佑磨君の主演映画「ラブレター 蒼恋歌」の脚本を書かれている方です。
一度脳の仕組みを調べさせてほしいくらい凄い方ですよ~。
そう言えば金子監督にまたお会いしました。
前回会ったことを覚えてくれてましたよ~♪

四季で中堅ってすごいですね!
努力して結果が出てる人ってほんと尊敬してしまいます。

>夢はたくさんの努力とそれなりの才能で
>必ずかなうのだと
>彼を見ていて思います。
>運とか、あるって思うけど・・夢は捨てないで頑張りたいね。

励まされます~_| ̄|○

のり姉、また遊ぼうね~(ToT)

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