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池田理代子さんを読み倒す。(36)『私漫画』

2007-04-03 (Tue) 13:48[ 編集 ]
12作の短編の連作です。理代子先生が人間として・女性として、壮絶に生きてきた事をこの連作は如実に物語っています。各作品は皆、誰もが持つ心の闇が怖いほどリアルに描かれていて、真剣に人間や己と向き合ってきた理代子先生ならではの濃い作品。身震いするほどの人間の情念を、是非目の当たりにしてみて下さい。1986年7月~1987年6月(昭和61年~62年)、月刊カドカワに連載されました。

**あらすじ**

「第一話 食卓の情景」
恭介は母が亡くなる直前に父の死の真相を知らされる。その時から恐怖が始まり・・・。
「第二話 時間の情景」
夫と共に温泉旅行のツアーに参加した恵子は、昔の恋人とその妻に会い・・・。
「第三話 陰翳の情景」
大御所の作家・古沢は身に覚えのないスキャンダルに憤慨するが・・・。
「第四話 避暑地の情景」
平凡な夫婦生活を送っていた泰子は、避暑地で出会ったタクシー運転手に運命を感じ・・・。
「第五話 幸福の情景」
佐和子は昔の恋人の部屋を訪れ、結婚するからあなたの子供を孕ませてと言う・・・。
「第六話 友情の情景」
五百木が、常務の娘と結婚した。その時、五百木の親友で同僚の高畠は・・・。
「第七話 ピクニックの情景」
田之倉が小学生の頃、目の前で同級生が自殺した。そして時が経ち、田之倉の母親が・・・。
「第八話 未来の情景」
早紀子の家に、夫を亡くした伯母が転がり込んできた。伯母は占いに凝っているが・・・。
「第九話 黄昏の情景」
15年ぶりに会った教え子が自分と同い年の男と不倫をしていると聞き、老いた教師は・・・。
「第十話 引っ越しの情景」
漫画家志望のちか子と暮らし始めた素子は、彼女のマイペースに振り回され・・・。
「第十一話 死線の情景」
若い男と再婚した資産家の女性が死んだ。その時息子は・・・。
「第十二話 寝室の情景」
夫に浮気相手がいると知った佐知子は狂言自殺を図った。しかし、佐知子の真の目的は・・・。

16~20頁の短編ばかりですが、たったそれだけの枚数で濃い人間ドラマを描き上げる理代子先生の技量に感服です。「引っ越しの情景」はほのぼのとさせられる微笑ましい作品ですが、他は濃い情念の物語ばかり。女性のしたたかさ、男の愚かさ。平凡な日常の中にふと燃え上がる激情。それらを綴ったこの連作集にふさわしい言葉が、高橋三千綱氏のあとがきに書いてありました。
『これは大人でなくては描けない。そして、女っぽくなくては描けない。したたかでなくては描けない。男に元手を使った女でなくては描けない。男を、愛し、「祈った」女でなくては描けない。男と、並行して走れる女でなくては描けない。池田理代子でなくては、描けない。』
正に、その通りです!

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