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池田理代子さんを読み倒す。(10)初期の短篇4本

2005-11-12 (Sat) 00:46[ 編集 ]
1971~72年(昭和46~47年)頃の短篇をまとめて紹介します。次回からはいよいよ初期の中篇に入ります!

『あの人はいま・・・』
小学6年生の向井純子のクラスに美しい少女が転校してきた。不思議なほど瞳が大きいその三沢小滝という少女は、幼い妹が姉を慕うように純子に近づきたがる。小滝の美しさに嫉妬をする純子は、煩わしさから彼女を冷たく突き放してしまう。ある日クラス委員である純子は、集めたはずのクリスマスパーティーの会費がなくなっていることに気付き・・・。
精神薄弱の少女との短い交流を描いた物語。あの時もう少し彼女のことを理解しようと努めていれば、と純子は後に回想しますが、友達に対しての無理解な行動は誰にでも経験のあることですよね。なるべく後で後悔しないよう、その瞬間瞬間に努力しよう。そんな教訓が含まれています。

『上野駅4時50分』
雨の上野駅、一人の女性が見た様々な光景。迎えの来ない幼い兄妹、同じ境遇の駅員。駆け落ちの相手をじっと待つ人妻、詫びる夫・・・そして4時50分。彼女の待っていたひとは・・・。
25頁という短いストーリーの中でオムニバス的な人間模様が織り成されます。子供の頃読んだのですが、とても大人っぽい内容だなと思いました。昭和の雰囲気がとてよく出ています。

以上の2作品は「池田理代子全短篇Ⅰ/ウェディング・ドレス」で読めます。

『寒い春』週刊マーガレット・昭和47年4月5日臨時増刊号掲載
漫画家・結城万里子に一通のファンレターが届く。可愛らしい病床の少女の写真が同封されたその手紙には、もうすぐ自分が失明することの悲しみが綴られていた。万里子は失明が原因で自殺してしまった自分の妹を思い出し、病院に会いに行くが、写真の少女は元気そうに彼女の到着を喜んだ。その様子をドアの外で伺う小さな少女に万里子は気付き・・・。
「死んではいけない・・・それは罪。残された者への」。自殺した妹に思いを馳せるたび、万里子は自分の非力さに打ちのめされます。私も自殺で息子さんを失った人を知っていますが、家族の方たちの一生背負う気持ちを考えると自殺はこの上ない罪だと思わざるを得ません。悲しい物語です。

『フリージアの朝』
快活で愛らしい妹の由美子と違い、多美子は成績が良いだけが取り得の少女だったが、憧れの真芝先輩に思いを寄せることにより明るく美しい少女へと変わっていった。しかし思いを込めて書いた手紙が真芝の手に渡らず同じクラスの男子達の笑いの種にされたことを知り、多美子は傷ついてしまう。真芝が卒業する朝、彼の家に1輪のフリージアと共にささやかなメッセージを残し、多美子は初めての恋に終止符を打つ。しかし1年後、真芝が由美子に写真のモデルを申し込む・・・。
人を想う真剣で純粋な心を笑う事は決してあってはならないこと。この男子たち最低です(怒)少女の頃の微かな憧れと、ガラスの様に傷つきやすい青春時代を振り返る女性。ラストは爽やかな風を感じます。

以上の2作品は「池田理代子全短篇Ⅱ/白いエグモント」で。

短篇4本(ウェディングドレス・エグモント)


※収録本は現在入手困難ですが、Amazonで古本が入手できることがあります(^-^)
収録本:ウェディング・ドレス 白いエグモント

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